君に届け１９巻 椎名軽穂

貞子と呼ばれて敬遠されていた爽子も大晦日で１７歳になりました。風早くんとも順調におつきあいが続いています。爽子ちゃんの誕生日は大晦日なので、お店をやってる風早くんと会うのは難しいと思っていたのに、この男はちゃんーんとやってくれます。日付が変わる前にプレゼントを持って会いに来てくれます。さっすが、風早くん！

初詣に一緒に行っておみくじ引いて、出てきた言葉にどきまぎしてみたり、相変わらずの初々しさに読んでるこっちも照れてしまうほど。今時の高校生でもこんな純情なんかなーって。わたしらの頃なんて、ホント一緒に下校するだけでも十分デート気分でしたけどね。

さて、爽子と風早くんのカップルもいいですが、実は気になるのがあやねちゃんと矢野ちんの恋模様。特にあやねちゃんとケントくんのカップルの方。
器用にみえて不器用なあやねちゃんにまっすぐに愛情表現をするケントくん。少しずつ心が傾いていくけれど、どこかでそれを認めたくないあやねちゃん。二人がまっすぐ幸せになってくれつといいなーと思います。

今回はピン先生が先生らしいことをします。
爽子には「自分の将来の可能性を考えておくこと」という宿題を出します。
そうなんです、もうみんな来年には３年生。進路を考える時がきたんですね。爽子も風早くんもみーんな将来のことを考えなくちゃいけません。でも、自分もそうだったけどたかが１８くらいで先のことなんてわかりゃしません。だからこそ、ピン先生が爽子に出した宿題のように「妄想でもいい」んです。人生なんて修正できます、たぶんその気になれば。

長く続いてきたこのマンガもとうとう３年生になって、この先それぞれのカップルがどういう風になっていくのか楽しみです。


４２０円なり

宇川晶